7月の星空





猛暑の中 星空は秋へと巡る

梅雨明け前から続く猛烈な暑さ。いつもなら夜の星空を見上げる頃には暑気も拭えるほどなのに、今年は屋外もひたすら暑い
湿度が高いので、国道のトンネルの中も乾かないし、屋外で団扇で煽っても熱風しか来ない

せっかくの新月期だが、SCW気象予報によると夜が更けるにつれて局地的な前線が発生するらしく残念と言うしかない
今夜は雷は鳴らないようなので、ダメ元で山へ入ってみる
するとどうしたことか、月没後と薄明終了後に少しずつ星空が見え始めた

今夜はテスト撮影ができればよしと考えて、2軸タイプの赤道儀をセットする
ポータブル赤道儀のような手軽さはないが、追尾精度は比べものにならない
22時半頃から赤道儀の極軸を合わせて赤経軸と赤緯軸のバランスをとっていると、いきなら明るい火球様の流星が流れた。低速でゆっくりした流星で、途中で爆発して明るさが変化する様子が見られた。あっと声を上げてなおも見上げると、今度は中程度の速度でもう1つ流星が流れた
最初にゆっくりと明るく流れた流星は やぎ座α流星群 の可能性が高く、続いて流れた中速の流星は みずがめ座δ流星群 と考えられた。極大日にはまだ早いと油断していたらこの有様。ちなみに日付が変わって機材の撤収にかかった際にも流星が1つ流れたが、こちらは散在流星だった

この時期は、アルプスなどの山へ出かけることが多かった。月没後にアルプスの山稜と星空を撮っていると意外なほど多くの流星を見た
当初は ペルセウス座流星群 が流れ始めているのかとも考えたが、経路がペルセ群とは異なるので別の群だろうと考えられた
今年は やぎ座α流星群 および みずがめ座δ流星群 の極大が新月期と重なったため、例年以上に注意する必要がある
少し気合いを入れて、撮影の準備に取りかかりたい

上の写真は天の川の北(写真では左)に北極星、天の川のまっただ中の上部にはくちょう座の1等星デネブ。夏の星座である。カシオペヤ座から天の川に沿って下るとペルセウス座が顔を出している。ペルセウスの二重星団hχも見える。秋の星座のカシオペヤ座の右にはアンドロメダ座大銀河M31が肉眼でも確認できる。M31の右上にはペガススの四辺形、秋の大四辺形が姿を見せている

猛暑でも星の巡りは、すぐそこまで秋が来ていることを教えてくれる

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14mm、ISO640、f2.0、60秒、マニュアルWB、LEE SP-31 ソフト №1、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはon、赤道儀で恒星追尾撮影、揖斐谷
SONY α7RM5 + FE 14mm F1.8 GM

2025年07月29日00時29分









光害と押し寄せる雲を避けながら 夏の天の川 を撮る

梅雨明け前から猛烈な暑さがやってきた。この先いつまで続くことやら
梅雨が明けたとはいっても、空気通の水蒸気量が多くて夜が更けるにつれて雲が覆う毎夜
SCV気象予報の局地(高精度)予報を睨んでも、出るのはため息ばかり

揖斐谷ではあっという間に雲が押し寄せる毎夜なので、美濃平野部まで出る
1時間ぐらいは撮るチャンスがあるだろう

60秒露光の1枚撮り
このような写真の場合、加算平均で処理するよりも1枚撮りの方が結果がいい場合が多い
新月期だけあって、光害ともやっとした空気除けば、まずまずの星空だった

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20mm、ISO320、f2.0、60秒、マニュアルWB、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはon、赤道儀で恒星追尾撮影、サイトロン スターエンハンサー、美濃平野部
SONY α7M4 + FE 20mm F1.8 G

2025年07月26日22時56分








西へ傾くアルクトゥールス

季節は巡り、星空の主役が夏の星座へ変わる頃
春の大曲線の先に位置する うしかい座 のアルクトゥールスは西へ沈もうとしている
右の施設の上には北斗七星のうち3星が輝いている
このあとすぐ西から雲が押し寄せてきて、夜空を覆ってしまった


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20mm、ISO320、f2.0、60秒、マニュアルWB、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはon、赤道儀で恒星追尾撮影、サイトロン スターエンハンサー、美濃平野部
SONY α7M4 + FE 20mm F1.8 G

2025年07月26日23時05分